絶対音感

絶対音感 (小学館文庫)

絶対音感 (小学館文庫)

もう文庫化されてたのね...遅ればせながら、読んだ。
何年か前にベストセラーになった時は「音が全て音符となって聴こえる人がいる...」という導入部分ばかりが話題になっていたように記憶しているが、音楽の条理と不条理を幅広くかつうまいこと切り取った良質のノンフィクションだと思いますた。多少、表現が大袈裟な箇所も目につくけれども。
パートとしては踊り場的であまり重要ではないけれども、第四章「幻想狂騒曲」は子供にただ闇雲に絶対音感を身に付けさせようとする親達の姿や、固定ドと移動ドの間で混乱する教育現場の話でけっこう実感的。