歪んでくる


性格が、人間そのものが歪んでくるのを感じるんです。




なんつーネガティブな入りだ。




日々の糧を得るための職業は、かなりの強制力をもって


生活を規定してくる。

それにしても、あちら語で言い放つところの「business」が、

どこかよそよそしい、他人事であるかのような響きを持つのに比べて

この国の「仕事」はなんと責任感に満ち満ちていることか。



私の勤めてる会社、社員は立派な方々ばかりです。常識はある。

能力はある。分別はわきまえている。何より、自分の職責を遂行しようとする

義務感、責任感には特筆すべきものがあります。


ブランドとそこで働く人々との関係は、ニワトリと卵のそれにも似て。




馴染めねーんだよなぁ。


口を開けば「コスト削って利益出せ」なんだもん。


キャッシュフローを改善する方向ならいいけど、よーするに

今やってるリストラは「将来性のないビジネスを規模縮小して延命」

に過ぎないでしょ?


リストラ仕事にしてる人間が言うんだから間違いない。
終身雇用と年功序列賃金等々に基づくロイヤリティーは、

その人間が日々再生産する付加価値をひたすら「仕事」に

注力させるため、会社に対する忠誠心を向上させる方向で

利用されてきた。文字通り、ひたすら。

連日連夜の残業、毎度の休日出勤、突然の転勤、

悲劇の単身赴任も厭わず。


それだけならともかく、年に一度の運動会で


きりんさんチームVSぞうさんチームに分かれて闘うとか、


グランド一杯にゴザを敷いて一斉に飲んだくれながら


ゲストに呼んだ浅丘めぐみ私の彼は左きき2002 を熱唱させるとか


奉仕精神の醸成とか称して、新人一同が右向け右、回れ右、前ならえ


訓練するとか(当然、全て時間外だ)、わけのわからん行為どもに

日々の生活を搾取されるようになってきた。


そして、巨額の赤字発表と、トドメの賃金カット。




私は、立派な皆さんと共有し得るような会社に対するロイヤリティー

どうやっても持てそうにない。私だけではなくて、20代の社員の大部分は

少なからずそういう感覚を引きずっている。


無闇矢鱈な忠誠心は、失われつつある。


それならせめて、ひとりひとりが「business」に徹する

真のProfessionalとして、Profitableな人材たらんと努めるまで。

その過程で、この集団が生まれ変われば良し。


あいかわらずきりんさんorぞうさんに属するおっさんたちに

死の淵へ導かれようとするなら、逃避するまで。

「頑張るんじゃない。凌ぐんだ。耐えるんじゃない。避けるんだ。」

(それでも明日はやってくる。7月14日より)