ものさし


えーっと。


3本のものさし(音楽を評価する基準)のお話を続けてまいりましたが。


考えてみると、評価し序列をつけようとするから


基準が必要になってしまうわけであって。





・・・一部の人には痛いほど既知の事項でしょうが。


JCAとゆう団体が合唱コンクールというイベントを毎年展開しますが。


その審査・表彰に際しては、先ず全出場団体に序列をつけることから議論を始める。


音楽に序列をつけたがるということは、すなわち


この恥ずべき習慣に私も毒されていることの証拠なのかも知れないね。


で、あえてアマチュア合唱団に前述の3本のものさしを当ててみましょうか。


「レコーディング(Re)」

クラシックの感動は、おそらく切り貼りやミキシングからは生まれないだろう。

つまり合唱団は(Re)ならではの利点を生かすことはできない。


「ライブ(Li)」

(Li)は唯一その合唱団の実力を測るほとんど一つの手段である。

しかし悲しいかな、アマチュア合唱団の多くは実力が十分でなく、

曲への慣れやその日のメンバー個々の調子、ホールとの相性によって

演奏の出来が大きく左右される。

そのため、死ぬほど練習していつでも上手く歌えるようになった曲、

つまり(Li)に馴染まない「よそいき」の音楽を披露してしまうことになる。

「中途半端な実力の合唱団が聴衆の心を掴めない」現象のロジックはここに潜む。


「オン・エア(OA)」

クラシックの合唱が電波に乗ることは殆どないけれども。

しかし、本来の聴衆(お客さん)とマーケティング対象(審査員)が乖離している

という点において、コンクールと(OA)は類似している。

しかしここでも「出来不出来の幅が大きい」という特質は致命的となる。

技術的・音楽的に成熟し、楽曲の根源から生まれるメッセージを

伝えることのできる合唱団のみが、高い評価を受けることができるだろう。


こうして見てくると(Re)はあまり参考とならず、それゆえ


(Li)(OA)は相対的に重要、なのに苦手、といった感じ?




・・・なんだ、合唱団はハモネプ以下かい。




お高くとまってんじゃねぇよ。>俺ら